低所得者世帯を対象に大学など高等教育を無償化する大学無償化法が、参議院本会議で与党と国民民主党などの賛成多数で可決、成立した。世帯の経済状況で教育格差が固定化するのを防ぐのが狙いで、2020年4月から新制度がスタートする。財源は10月に予定する消費税率の10%への引き上げ分を充てる。

 参議院によると、大学無償化法案には与党の自民党、公明党に加え、野党の国民民主党、日本維新の会も賛成し、立憲民主党、共産党などが反対した。投票総数230票のうち、賛成は185票で、反対が45票。

 大学無償化は年収の目安が380万円未満の世帯の学生を対象に、大学などの授業料減免と返済が不要な給付型奨学金の拡充で対応する。対象となる学校は文部科学省が設定する要件を満たした大学、短期大学、高等専門学校、専門学校。

 授業料の減免や給付水準は親の年収に合わせて差を設ける。授業料減免の上限は国公立大学で年間54万円、私立大学で年間70万円。給付型奨学金の上限は国公立大学へ通う自宅生で年間35万円、私立大学に通学する下宿生で年間91万円となる。

 安倍政権は子育て世代への支援拡充として夏の参院選に向けて成果を強調しているが、現在私立大学から支援を受けている中間層の学生の一部が支援を受けられなくなる可能性があるほか、地方創生に逆行して大学が集中する首都圏へ地方から学生の流出が加速する恐れがあることなど、野党から問題点を指摘する声も出ている。

参考:【参議院】第198回国会(常会)>大学等における修学の支援に関する法律案

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大学ジャーナルオンライン編集部

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