藤田医科大学医学部の武地一教授と認知症介護研究・研修センター仙台が国内の認知症カフェについて厚生労働省の実態調査を解析したところ、認知症患者には頻繁な開催、その家族には専門職への相談や同じ立場の人同士の交流が効果を上げていることが分かった。

 藤田医科大学によると、武地教授らは国内1,477カ所の認知症カフェが回答した2016年度厚労省老健事業の実態調査を解析、回答が有効だった1,355カ所を分析した。開催頻度は月に1回が64.8%で最も多く、1回当たりの開催時間は2時間が53.8%を占めた。

 運営者の評価では、認知症患者にとっては開催頻度がより頻繁で、コンサートなどの催しがあると効果を上げていた。認知症患者の家族には開催頻度があまり関係なく、カフェで医療専門職に相談することや同じ立場の人同士で話し合えることが効果に関係していた。地域住民にとっては開催頻度が高く、認知症に関する講話や専門職への相談が効果をもたらしていることが明らかになった。

 認知症カフェは1997年、オランダで始まったアルツハイマーカフェが起源とされ、世界中に広がりを見せているが、どのようなやり方で開かれ、どのような人にどんな効果があるのかが詳しく分かっていなかった。

 日本では認知症カフェが患者や家族、地域住民、専門職らがだれでも参加でき、集う場所と定義され、2018年度末に全国約7,000カ所で開催されているものの、運営方法は運営者任せになっている。

論文:【Journal of the American Medical Directors Association】Dementia Cafés as a Community Resource for Persons With Early-Stage Cognitive Disorders: A Nationwide Survey in Japan

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大学ジャーナルオンライン編集部

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