国立大学法人名古屋大学と国立大学法人岐阜大学が統合され、2020年4月1日から東海国立大学機構がスタートしたのを受け、名古屋市千種区不老町の名古屋大学本部で看板の除幕式があった。
除幕式では東海国立大学機構の機構長に就任した松尾清一名古屋大学総長ら新役員がテープカットし、機構の看板を披露した。このあと、松尾機構長は「両大学が一丸となって人材育成に努めたい」と決意を語った。
東海国立大学機構は、2019年5月の国立大学法人法改正で1つの国立大学法人が複数の大学を傘下に置く「アンブレラ方式」が認められるようになったのを受け、その全国第1号として産声を上げた。
名古屋大学の松尾総長が初代機構長、岐阜大学の森脇久隆学長が大学総括理事副機構長に就任。本部を名古屋大学に置いた。理事にはトヨタ自動車の鈴木武元専務、岐阜県多治見市のヤマカグループの加藤智子代表ら5人が就いた。経営協議会の外部委員には岐阜県岐阜市の老舗旅館・十八楼の伊藤知子女将ら8人が選ばれている。
大学名や学部名、学生、教員の身分などはこれまでと変わらず、入学式や卒業式も名古屋大学、岐阜大学でそれぞれ行う。その一方で、事務組織の合理化を進め、英語など全学共通科目の一元化を進めるほか、各校が強みを持つ研究分野にこれまで以上の力を注ぐ。