関西学院大学は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、経済的に困窮している学生たちを支援しようと、総額10億円規模の緊急支援策を講じることにした。
家計急変や学生本人のアルバイト収入が激減したことで経済的に困窮する学生が増加したことを受け、関西学院大学は総額10億円規模の緊急支援策を講じる。対象は、関西学院大学、大学院、専門職大学院に在籍する学生。
柱となるのは2種類の奨学金による経済支援だ。一つは学費納入が困難になった学生に「特別支給奨学金」を増額。奨学金額は、40万円(年額)又は学費相当額の2分の1(千円未満切捨て)のうち、いずれか少ない方の金額を限度として給付する。
次にアルバイト収入の減少などで経済的に困窮する状況となった学生に向けて「関学ヘックス型貸与奨学金」を新設する。ヘックス(HECS)型貸与奨学金とはオーストラリアで普及している学費後払い制度で、就職後年収が400万円になるまで返済を猶予する。貸与金額は3万円から。手続き方法等詳細は、決まり次第ホームページで告知する。
このほか、オンライン授業の受講に必要な機器(ノートPC、WiFi機器等)の無償貸出や、春学期学費の納付期限を5月19日から6月19日まで1か月間延長可能とする。また休学願いの提出期限を5月7日から5月29日まで延長する。
関西学院大学は、西宮上ケ原、神戸三田、西宮聖和、西宮北口、大阪梅田、東京丸の内の各キャンパスの立ち入り禁止期間を5月31日まで延長を決定。授業は4月21日から遠隔で開始しており、受講が困難な一部の学生に限って、5月21日を目途にPC教室の利用を認める可能性で調整している。