麗澤大学は、2021年度入試を受験する受験生に対し、コロナ禍の影響で従来の入試制度だけでは適切な選抜ができない可能性があると判断。新しい評価方法を導入することを決めた。

 これまで実施してきた総合型選抜の課題プレゼン型(旧AO入試)では調査書の提出、外部語学試験を出願条件としている。しかし、コロナ禍の影響で課外活動や学外での活動は自粛に、外部試験は軒並み中止や延期となっており、受験生が自分の実力を発揮する機会が奪われている。

 そこで、麗澤大学では、評価方法や受験方法をより柔軟に対応することを決め、「オンラインでの受験」「新評価方法の追加」「入試に活用できるコンテストの実施」など、社会情勢に合わせた新たな受験のスタイルを提供できる仕組みを整えた。

 総合型選抜の課題プレゼン型では、全学部共通事項として、オンラインのみでの受験を可能としたほか、Wi-Fiルータ―、ノートPCの貸し出しも行う(必要性、優先度により審査・各学部合計約30台)。なお、オンライン受験を希望しない、来学(対面)での受験可能な受験生については、今まで通りの受験が可能。

 国際学部では、資格試験結果や評定値などこれまでの学修成果よりも、大学入学後の学修計画やビジョンを評価する総合型選抜「マニフェスト入試」を新設。受験生が提出する“マニフェスト”の「計画性」「実現性」を評価し、入学後に主体的学びを展開してマニフェストを実現させていくまでの道のりを視野に入れた“未来志向”の新入試制度となる。

 経済学部は、コロナ禍で課外活動等に挑戦できなかった受験生に対し、入試に活用できる「SDGs/2020高校生ソーシャルビジネスコンテスト」を実施。SDGs(持続可能な開発目標)の考え方に沿ったビジネスモデルやビジネスプランを考え、その内容を総合型選抜課題プレゼン型に活用。課題レポート、プレゼンテーション及び面接で評価する。コンテストは全てオンラインで実施、参加対象は全国の高校2年生および3年生で、グループでのエントリー(1グループ2~4人まで)が条件。エントリー期間は2020年6月10日~7月10日、大学HPから申し込む。

 外国語学部は、麗澤大学主催の「英語能力審査」「ドイツ語能力審査」を実施する予定。日程等詳細が決まり次第、公式ホームページで公開する。

 徳永澄憲学長は「大学選択は受験生の人生では非常に重要な選択だと思います。大学入学はゴールではなくスタートです。そのスタートを希望に満ちたものにしたい。コントロールのできないコロナに負けることなく、少しでも受験生にとって選択の幅が広がればと思い決断いたしました」とコメントしている。

参考:【麗澤大学】相次ぐ外部試験中止の中で、コロナ禍の新しい入試の形 「完全オンライン化」「新評価方法追加」「事前指導強化」 総合型選抜 課題プレゼン型入試で適切な選抜を

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大学ジャーナルオンライン編集部

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