関西大学商学部の矢田勝俊教授が代表を務める危機管理分析タスクフォースが消費者行動モデルを利用して7月末の都道府県別の新型コロナウイルス新規感染者数を予測したところ、東京都は680人、大阪府は275人という結果が出た。矢田教授らは感染者の確実な隔離に向け、PCR検査の効率的な集中検査が必要とみている。

 関西大学によると、矢田教授らが京阪神の新規感染状況を予測したところ、大阪府は何も対策を取らなければ275人の新規感染者が7月末に出ることが分かった。兵庫県は158人で、18日時点の13人から急激に増加する結果となった。京都府は41人。現在はクラスターが散見される程度だが、十分な注意が必要とみている。

 首都圏では、東京都が680人、埼玉県が118人、神奈川県が95人、千葉県は101人。現在は第二波感染拡大の初期に当たり、今後東京都を中心に新規感染者数が大きく伸びる可能性があるとみられている。

 矢田教授らは他に今後感染拡大が予想される都道府県として愛知県、静岡県、福岡県を挙げた。さらに、現在はそれほど感染者数が多くないものの、今後の拡大が懸念される地域として長崎県と広島県に注目している。

 今後の対策としては、感染初期にPCR検査を集中的に行い、感染者を確実に隔離する必要がある。矢田教授らは現在がその段階で、この時期を逃せばその後のPCR検査が十分な効果を生まないばかりか、多くの隔離不十分な観戦者を生むことになりかねないと警告している。

参考:【関西大学】関西大学・矢田勝俊教授らが7月末の各都道府県の新型コロナ新規感染者数を予測 ~ PCR検査の効率的な集中実施による確実な感染者隔離を ~(PDF)

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