文部科学省は大学入試の実施に関するガイドラインを改訂し、新型コロナウイルスの濃厚接触者になっても大学の個別入試でPCR検査や抗原定量検査が陰性で無症状などの条件を満たせば、試験会場を別室にして受験を認めてもよいとした。改定内容は各大学に通知した。

 文科省によると、大学入試センターが実施する大学入学共通テストで濃厚接触者の受験を政府のコロナ対策分科会が認めたのを受けた措置で、実際に認めるかどうかは大学側の判断に委ねている。

 改訂されたガイドラインでは、受験の条件として①PCR検査や抗原定量検査が陰性②当日、無症状である③電車やバスなど公共の交通機関を利用せず、人が密集する場所を避けて受験会場へ向かう④終日、別室で受験する-を挙げている。

 別室の受験会場は他の受験生と接触しない動線を建物内に設け、受験生の座席間隔や受験生と監督官の距離を2メートル以上話すことを求めた。受験生、監督官ともマスクの着用を必要とする。適切な換気と交代の監督官を用意するよう各大学に要請している。

 受験生に対しては、試験日の7日程度前から検温をし、発熱やせきなどの症状がある場合にはあらかじめ医療機関を受診するとともに、試験当日に37.5度以上の発熱があれば、受験を取りやめるよう求めている。

参考:【文部科学省】令和3年度大学入学者選抜に係る新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドライン(令和2年10月29日改定)

大学ジャーナルオンライン編集部

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