大阪府立大学大学院工学研究科と株式会社大和コンピューター、株式会社デンソーは、2016年4月1日、「植物工場の栽培環境実測と統合環境制御による作物の品質・生産性向上に関する研究」をテーマに共同研究契約を締結すると発表した。

 大阪府立大学は2014年に大阪府堺市の中百舌鳥キャンパス内に完全閉鎖人工光型植物工場「グリーンクロックス新世代(GCN)植物工場」を開設。GCN植物工場では、光源としてLEDの全面採用による消費電力の最小化、体内時計をコントロールする「時計遺伝子」の特徴を活かした効率的な栽培による本格的な量産規模の植物工場の実用化を推進している。

 研究では、GCN植物工場内の育苗・栽培室で、植物の生育における各種因子(気温・湿度・気流・二酸化炭素・光・養液成分など)を制御しながら、それらの因子が作物の生育速度や味、機能、品質等に与える様々な影響を解析。それらの結果から最適環境を探索し、植物工場の設備やシステムを改善させるとともに、測定データを応用した統合環境制御システムを構築し、作物の安定した品質、生産性の向上を目指す。

 研究で使用するセンサー機材の設置等の機器関連を株式会社デンソーが行い、各種データの測定や総合環境制御の構築等を大阪府立大学と株式会社大和コンピューターが行う。

大学ジャーナルオンライン編集部

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