静岡理工科大学では、開学30周年記念事業として、2021年1月30日に、第2回公開講座「くすりを『創る』・『患部に届ける』を科学する」をオンライン開催する。

 第2回公開講座は、「薬」をテーマに2つの講演が行われる。1つ目は、名古屋大学大学院・創薬科学研究科の加藤竜司准教授による「生きた薬を創る~最新の創薬科学~」。これまでの薬では治療できなかった病気やケガを治すことができる新しい医薬品、“生きた薬”といわれる「細胞」に注目。人間の体の中でもともと機能している細胞を、人工的に体外で大量に作りだして医薬品として提供しようという最新の科学を紹介し、“生きた薬”がもたらす新しい薬の未来と、その研究における難しさやおもしろさについてわかりやすく解説する。

 2つ目は、静岡理工科大学理工学部・物質生命科学科の小土橋陽平准教授による「薬を患部に狙って届ける『ドラッグ・デリバリー・システム』について」。ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)とは、必要な薬を必要な時間に必要な部位で作用させるためのシステムで、薬の効果を最大限に引き出し、結果として注射や薬を飲む回数を減らしたり薬の副作用を少なくしたりすることが可能。これまで、ゼリー状のものや血管を通れるほど小さなカプセルなど、薬の内包や放出を制御できる様々な高分子(プラスチック)材料を開発してきた。講演では、DDSを取り上げ、薬と理工学の融合について考える。

 第2回公開講座の開催日時は、2021年1月30日(土)13:30~16:10。参加費無料。定員100名。参加希望者は2021年1月25日までに申し込む。

参考:【静岡理工科大学】令和2年度第2回公開講座【開学30周年記念事業】

大学ジャーナルオンライン編集部

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