埼玉工業大学は、新型コロナウィルス感染拡大の防止対策として、卒業研究のゼミ学生に向け、羽田空港地域で行った自動運転の実証実験の現場から、Zoomを使用してリアルタイムの双方向通信による「走るオンライン・ゼミ」を2020年10月に開催した。
埼玉工業大学は、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」の参加機関として、今回、羽田空港地域において2020年度2回目の実証実験を10月21日から計9日間実施した。
「走るオンライン・ゼミ」は、埼玉工業大学自動運転技術開発センター長の渡部大志教授が、工学部情報システム学科の画像認識工学研究室の4年生に向けて、約2時間実施。自動運転の実証実験で走行する車内から、渡部教授が自身のノートPCを通じて学生へ走行の様子をLIVE中継しながら解説。実証実験の現場のリアルな状況を生きた教材としてリモートで、学生に指導した。
それぞれ自宅や研究室から参加した学生は、走行中の様子をLIVE中継の動画で視聴し、実験の目的や課題などの研究資料をZoomで共有して説明を受けた。また、学生はチャットを通して実験の課題解決策のアイデアや、提案、質問といったコメントを寄せるなど、オンラインでインタラクティブに参加。なお本講義は、安全に十分配慮しながら実証実験を実施した。
2020年度は、新型コロナウィルス感染症の感染防止のため、卒業研究の指導をはじめ、ゼミもオンラインでの実施が主体。しかし、オンラインだからこそできる実証実験の現場にリアルタイムで参加(視聴)するという貴重な機会が得られた。
埼玉工業大学では、2020年度前期授業において5月14日からオンラインによる遠隔授業を実施。実験・実習・製図等の授業は夏季(2020年9月1日~9月30日)に集中講義を開催した。後期授業では、遠隔授業を主体にしながら、実験や演習など一部の対面式授業も組み合わせて実施していく。