株式会社学情は、2022年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に、「UIターン・地方での就職希望」に関するインターネットによるアンケートを実施した。有効回答数643名。

 調査によると、「UIターンや地方での就職を希望する学生」は44.6%で、2020年6月比17.8ポイント増加。また、「就職活動で、地方企業の話を聞く機会があったら、話を聞いてみたいか?」の質問にも、81.5%が「話を聞いてみたい」としており、関心の高さが伺える結果となった。

 新型コロナウイルスの流行を受けて、「より地方での就職希望が強くなった」「どちらかと言えば地方での就職希望が強くなった」の回答が84.1%を占め、新型コロナウイルスの流行により「地方で就職したい」という希望が強くなった学生が多いことが分かった。2020年はオンラインで授業を実施する大学が多く、地方から都市部の大学に進学した学生のなかには、地元に帰り、地元からオンラインでの授業を受講している学生もいる。コロナ禍で、都市部の大学に通っていても外出の機会が減ったり、地元からオンラインで授業に参加する経験をしたことで、「住む場所・働く場所」の希望が変化し、「地元志向の学生」「UIターン希望者」が増加していると推察される。

 「UIターンや地方での就職を希望する理由」は、「地元に貢献する仕事をしたいと思ったから」が33.1%で最多。次いで、「地元や地方の求人に魅力を感じるから」、「家族と一緒に暮らしたいと思うから」がともに32.4%で続いた。新型コロナウイルスの感染拡大など、社会が大きく混乱する出来事があると、社会貢献や人の役に立つといったことが仕事選びの軸になりやすい傾向にある。そのため、社会貢献を仕事選びの軸にする学生が増加していることも「UIターン希望者」の増加に繋がっていると推察される。また、「都市部で働くことにリスクを感じたから」は19.5%、「テレワークで場所を選ばずに仕事ができるようになったから」は18.5%だった。

参考:【株式会社学情】あさがくナビ2022登録会員対象 2022年卒学生の就職意識調査(UIターン・地方での就職希望) 2020年12月版

大学ジャーナルオンライン編集部

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