東京大学の次期総長選考過程に問題があったとして学内外から疑問の声が出ていた問題で、外部の弁護士から成る検証委員会は一部に問題点を指摘したものの、選考は正しく、やり直しを求めないと結論づけた報告書をまとめた。

 東京大学によると、検証委員会は元最高裁判事の泉徳治弁護士を委員長に、元検事総長の樋渡利秋弁護士ら計5人の弁護士で構成された。10月中旬から東京大学から提出された資料の検討や関係者への聞き取りを進めて結論を出した。総長選考会議が次期総長として藤井輝夫理事を選考後、会議の録音データが消去されていたが、専門業者に頼んで復元した。

 検証委員会は選考結果について、「正当に成立し、全く問題がない」と判断した。しかし、1次候補10人の絞り込みの際、学内投票で上位だった候補者が外され、総長選考会議の小宮山宏議長(元総長)と同じ工学部出身者2人が3人の2次候補に含まれたことや、小宮山議長が特定の候補に対して「匿名の告発文が来ている」と発言したことについて、選考を無効にするほどのものでないとしながらも、やや疑問を呈する見解を示している。

 五神真総長は「総長選考会議の運営で混乱が生じ、東京大学の社会的信頼の負の影響を与えたことを深く反省している。報告書には問題点だけでなく、学内委員の在任期間や事務局の強化など提言も示された。残された任期中に改善すべき点は改善していきたい」とする見解をホームページで公表した。

参考:【東京大学】総長選考プロセスの検証結果を受けて

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