文部科学省はオールジャパン体制で日本へ留学する海外の若者を支援する日本留学海外拠点連携推進事業の委託先を中間評価した。今回、評価対象となった北海道大学など3機関に対しておおむね高い評価が出された。
文科省によると、日本留学海外拠点連携推進事業は2013年に閣議決定された日本再興戦略で2020年に外国人留学生30万人の実現が数値目標として掲げられたのを受け、日本本部として日本学生支援機構、委託先として岡山大学、北海道大学、東京大学、筑波大学、九州大学が選ばれ、目標達成に向けて事業が進められてきた。
今回の中間評価はこのうち、2020年度に事業3年目となる九州大学、北海道大学、日本学生支援機構を対象に、津田塾大学総合政策学部の大島美穂教授、アジア学生文化協会の白石勝己理事長ら合計8人の学識経験者が事業内容を書面審査した。
その結果、中東・アフリカ地域を担当区域とする九州大学については「ウェブサイトやSNSを通じた効果的な広報活動が展開されているが、現地の宗教や文化事情により丁寧な配慮が求められる」と評価した。
ロシアや旧ソ連加盟国が担当区域の北海道大学に対しては「留学生数が伸びており、日本への留学希望者を掘り起こす試みに期待できる」、日本本部の日本学生支援機構に関しては「おおむね計画通りに進んでいるが、日本本部を置いた効果の分析が必要」としている。