埼玉工業大学と株式会社アーキテクト(埼玉県深谷市)は、特殊発泡ポリスチレン建造物(ドームハウス)の特性を活かした「ドームハウスによるリラクゼーションシステム」の開発に向け、共同研究を2021年4月1日より開始した。
「ドームハウスによるリラクゼーションシステム」とは、ドームハウスの半球体構造を活かし、①壁全体をスクリーンとして活用し映像の世界に入り込む「視覚体験」、②反響音を活かした空間音響設計による「聴覚体験」、③精油をブレンドした香りによる「嗅覚体験」の3感覚を融合した体験型リラクゼーション空間のこと。
共同研究では、本システムを体験した被験者の心身に与える影響について、埼玉工業大学の人間社会学部情報社会学科情報コミュニケーション研究室(森沢幸博教授)と共同で評価検証を進め、今後のリラクゼーション施設や観光施設等で求められる癒し空間の提案のため、評価データに基づいた独自システムの開発を目指す。
本システムを体験したユーザのリラクゼーション評価結果は、生体情報により得られる身体的(他覚的)側面と共に、体験後に実施する評価アンケートによる心理的(自覚的)側面より多角的に解析され、科学的根拠に基づくリラクゼーション効果の高いトータルケアシステムの主要因について検証を行う。
森沢教授は「xR技術」※を専門としており、共同研究では、利用者が「ドームハウスによるリラクゼーションシステム」に求める機能を特定するため、癒し効果に関する評価実験を行う予定。
※「xR技術」とは、VR(Virtual Reality:仮想現実)、AR(Augmented Reality:拡張現実)、MR(Mixed Reality:複合現実)、SR(Substitutional Reality:代替現実)の総称