北海道大学大学院教育学研究院の崎田嘉寛准教授、大阪成蹊大学教育学部の寳學淳郎教授らの研究グループは、日本最古と考えられる女子サッカーの写真を発見した。大分県の大分上野丘高校「百年史」に掲載されているもので、同校の前身である大分高等女学校時代の1916(大正5)年に行われた女子サッカーの試合を撮影している。

 大阪成蹊大学によると、写真は大分高等女学校の運動場で行われた女子サッカーの試合で、ゴールキーパーに当たる役割の選手が存在し、クロスバーがひもで代用されている。多くの人が見物していることから、それなりに注目を集めた試合だったのではないかとみられる。

 研究グループは全国の高等女学校286校の学校史422冊を使い、戦前の女子サッカーの実施状況を調べる中、この写真を見つけた。これまでは1919、1920年に撮影され、2011年に地元の四国新聞に掲載された香川県丸亀高等女学校の女子サッカー写真が最古と考えられてきたが、それより3年古い。

 サッカーは明治時代に日本へ持ち込まれて以降、男子を中心に取り組まれていたが、大正時代に入ると高等女学校を中心に普及していたことが明らかになった。

この調査には、日本サッカー協会、東京女子体育大学、四国学院大学、北陸学院大学の研究者も加わっている。

論文情報:【体育学研究】戦前日本における女子フットボールの様相に関する歴史的基礎研究

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