2025年5月1日より、日本工業大学は埼玉キャンパスにおいてオンサイトPPAモデルを活用した太陽光発電システムの運用を開始した。西松建設がキャンパス内に自家消費型太陽光発電設備を設置して大学に再生可能エネルギーを供給するものであり、私立大学におけるPPA事業としては国内最大級の規模となる。6月20日には柳澤章理事長、竹内貞雄学長、西松建設の細川雅一社長ほか関係者が出席し、利用開始式が催された。
オンサイトPPA(Power Purchase Agreement)とは、発電事業者が需要家の敷地内に自らの費用で太陽光発電設備を設置・所有・管理し、そこで発電された電気を長期契約で直接需要家に供給する仕組み。需要家は初期投資や設備管理の負担なく再生可能エネルギーを利用でき、カーボンニュートラルや省エネの推進、電力料金の安定化など多くのメリットを享受できる。
今回導入したシステムの発電容量は1,399kW(本館屋上400kW、拡張地999kW)、年間想定発電量は2,142,560kWh。発電した電力は全量を埼玉キャンパスで使用し、年間消費電力の約32%を賄う。これによりCO2排出量は年間約940.58トン削減できる見込みとなる。既存の太陽光発電設備と合わせると発電容量は1,680kW、年間発電量は2,392,300kWhとなり、消費電力量の約35%を再生可能エネルギーで賄い、CO2削減量は年間約1,050.22トンに達する。
今回の取組みは日本工業大学が20年以上にわたり継続してきた環境活動の新たな一歩であり、SDGs達成や社会課題解決に向けた大学の姿勢を示すものである。今後も西松建設と連携しながら、環境配慮型キャンパスの実現を推進していく方針である。