2021年10月19日、東京大学は2022年度卒業・修了予定の東大生の採用活動をする民間企業などに対し、採用活動の開始時期順守を文書で要請した。社会に貢献できる人材育成のため、学修環境の確保を必要とするのが理由で、採用選考開始時期以前の内々定も自粛するよう訴えている。
東京大学によると、採用活動の開始時期は大学など関係団体で組織する就職問題懇談会が示した広報活動開始が2022年3月1日以降、採用選考活動開始時期が2022年6月1日以降、正式内定日が2022年10月1日以降。
採用選考活動開始時期前の内々定を自粛するとともに、海外留学する学生もいるとして長期にわたって積極的に広報活動を継続し、学生の卒業・修了後も続けることを求めている。
企業説明会については2022年2月末までに実施するものに対して協力しないとしたうえで、3月1日以降に実施する場合は企業説明会出席が選考に影響しないことを学生に明示するよう要請した。学校推薦書の発行は2022年6月1日以降としている。
採用選考活動に対しては、選考時期が学期期間中と重なることから、学生の要望に応じて選考活動時期を柔軟に対応するとともに、遠方に居住する学生について多様な通信手段の利用を求めた。
経団連に加盟する企業は3月1日に企業説明会など広報活動解禁、6月1日に面接など選考開始となっているが、ウエブテストの提出などに制約がなく、早めの人材確保に動く企業が少なくない。