日本学術振興会は2022年度科学研究費助成事業の「若手研究」で、2021年度中に博士の学位を取得できなかった助成対象者に対し、交付申請留保の特例を設けることを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大で研究活動に支障が生じることが想定できるためで、2021年度科研費助成事業で実施した特例を継続する。

 日本学術振興会によると、2022年度科研費助成事業の若手研究では、助成対象者は2022年4月1日までに博士の学位を取得し、府省共通研究開発管理システムに登録しなければならないが、新型コロナで研究活動に支障が生じて学位取得が遅れ、助成金の交付申請資格を満たさないケースが想定される。

 このため、学位の取得が遅れている助成対象者に対し、最大1年間の交付申請留保を認める。手続きは4月に予定される交付内定通知で連絡する。最大1年間の交付申請留保期間を過ぎても、博士の学位を取得できない場合は交付内定を辞退することになる。

 交付申請を留保した助成対象者は学位を取得したあと、研究を開始する際に交付申請をしなければならないが、学位所得後直ちに研究を始め、交付申請を並行して行うことが認められる。

参考:【日本学術振興会】新型コロナウイルス感染症の影響に伴い令和3(2021)年度中に博士の学位を取得できなかった者に対する「若手研究」の特例について(通知)

大学ジャーナルオンライン編集部

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