14府県で死者200人以上を記録した西日本豪雨災害で、広島大学は越智光夫学長、愛媛大学は大橋裕一学長を団長とする災害調査団をそれぞれ設置、現地調査に入った。
広島大学の調査団には、土田孝大学院工学研究科教授を班長とする土石流・斜面災害班、河原能久大学院工学研究科教授を班長とする水文気象・洪水・氾濫班、藤原章正大学院国際協力研究科教授を班長とする生活インフラ被害班の3班を置く。当面は約20人のメンバーで活動するが、今後必要に応じて追加する方針。
活動期間は2020年7月までの予定。3班とも既に、土木学会、都市計画学会、建築学会などと協力して現地調査に入っている。おおむね2週間後をめどに第1回の調査団会議を開き、中間報告をまとめる。最終的には復興やまちづくりについての提言も予定している。
一方、愛媛大学の調査団には、大学院理工学研究科や防災情報研究センター、教育学部、社会共創学部などから教員、研究者41人が参加。洪水被害や土砂災害、インフラ被害、農業被害などについて現地調査に入っている。随時、報告会を開くとともに、愛媛県内の被害状況、原因について報告書をまとめる。
警察庁によると、西日本豪雨災害では約7,000人が避難生活を強いられ、行方不明者の捜索が続いている。特に被害が大きかったのが、広島、岡山、愛媛の3県で、土砂災害や洪水が発生して広島県91人、岡山県58人、愛媛県26人の死者が確認されている。
参考:【広島大学】平成30年(2018年)7月豪雨災害に対する広島大学の取り組み
【愛媛大学】「平成30年7月豪雨」への取組について