徳島文理大学は2025年4月、香川県さぬき市志度の香川キャンパスを高松市浜ノ町のJR高松駅北側で建設中の高松駅キャンパスに移転する。今後の学生の確保に効果が期待されるほか、高松駅前のにぎわい創出にも貢献しそうだ。

 高松駅キャンパスはJR四国から購入した高松駅北側の隣接地約6,350平方メートルで整備している地下1階、地上17階建て。香川キャンパスにある文学部、理工学部、大学院薬学研究科など4学部9学科3研究科の教室、研究室、図書館などが入る。

香川キャンパス在籍で、さぬき市で一人暮らしをしている学生に対しては高松駅、高松琴平電鉄高松築港駅までの通学定期を全額支給する。支給期間は、2024年4月に香川キャンパスに入学した学部生は2026年度末までの3年間、香川薬学部は2028年度までの5年間となる。徳島文理大学は高松駅キャンパス移転で岡山市が約1時間圏内に入り、四国外からの学生確保が見込めるとしている。

高松市内は高松駅北側のサンポート地区で公共施設やホテルなどの再開発ラッシュが続いている。しかし、丸亀町など中心市街地と距離があり、中間に位置する高松駅周辺のにぎわい拡大が課題になっていた。高松駅キャンパスに1,500人規模の学生、教職員が集まることで地域に活気が出るとみられる。

駅前や駅の至近に本格的なキャンパスを設ける例は大学の都心回帰とともに増えている。大阪工業大学が2017年、大阪市北区の阪急大阪梅田駅近くに梅田キャンパスを設けたのをはじめ、大阪経済法科大学が大阪府八尾市の近鉄八尾駅、大阪成蹊大学が大阪市東淀川区の阪急相川駅、関東学院大学が横浜市中区のJR関内駅、京都市立芸術大学が京都市下京区のJR京都駅近くにキャンパスを開設している。

参考:徳島文理大学

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