名古屋大学と岐阜大学は、2018年12月25日、「東海国立大学機構」の設立に向け基本合意した。
全ての国立大学は、法律に基づいて設置された国立大学法人によって設置されることになっている。今回の基本合意は、岐阜大学と名古屋大学、二つの国立大学法人を統合し、共通する一つの国立大学法人とした上で、この法人が岐阜大学と名古屋大学を設置し、それぞれの大学を経営する形式に移行することを目指す。この法人統合の実現のためには、法律(国立大学法人法)の改正が必要で、現在、国において検討が進められている。両大学も、国による制度的な整備が行われることを前提に、統合に向けた準備を進めている。
地域貢献を使命とする岐阜大学と、世界の研究大学を目指す名古屋大学。そのミッションの違いを前提としながら両大学を一体的に経営する東海国立大学機構を設立し、一つの法人の下で両大学の持てる力を共有する。事務体制等の統合や経営高度化を進めることにより、これまで以上に地域創生に貢献するとともに、世界屈指の研究大学への発展に向けて機能を強化する。
東海国立大学機構の設立後も、両大学は引き続きこれまでの形で存続するが、法人統合により、従来の大学間連携では不可能であった、それぞれの大学の特長を活かした教育面での協働、重なり合う分野の力を活かした高度な研究拠点の形成、世界水準の研究活動による知的成果の創出、そして国際通用性のある質の高い教育の展開を図り将来有為な人材を育成していく。