世界トップ50の難関大学に入学できたら、奨学金550万円-。山口県萩市が市内在住の高校生や市内の高校を卒業した20歳までを対象に、世界大学ランキングの上位50校入学者に4年間で総額550万円の奨学金を給付する新事業を2019年度一般会計当初予算に盛り込んだ。全国でも珍しく、山口県では初めての試みになるという。
萩市によると、対象者は高校時代の3年間、萩市に在住して市内の高校を卒業、2020年4月以降に世界大学ランキングの上位50校に入った国内外の大学へ進学する者。年齢は大学へ入学する年度の4月1日現在で20歳以下に限定している。市外からの転入者は20歳以下でも対象外になる。
奨学金は入学準備金として30万円、進学後に4年間、授業料などが給付される。毎年の上限は130万円。幕末に英国へ密航して留学、日本の近代化や工業化に貢献した伊藤博文ら長州藩の五傑に見習い、萩市から国際的に通用するグローバル人材を育成するのが狙いで、2019年度予算には「あなたのふるさと萩応援基金」からの繰入金として事業費90万円が計上された。
世界大学ランキングの上位50校には、英国のオックスフォード大学、米国のハーバード大学などの名門校が選ばれており、国内からは東京大学と京都大学が選出されている。萩市では2013年度に京都大学への進学があったという。