芝浦工業大学(東京都江東区)は、2025年度「高校化学グランドコンテスト」を開催する。2004年に大阪市立大学(現大阪公立大学)を中心に始まり、年々規模を拡大した本プログラムは、2023年度から芝浦工業大学に場所を移し、今回が節目の第20回大会となる。

 「高校化学グランドコンテスト」は、高校生および工業高等専門学校生(3年生以下)が行っている学習研究活動を支援し、高校生自らが自主的な探究活動を楽しみながら科学的な創造力を培い、将来、科学分野で活躍できる人材の育成を念頭に置いて行っている。
 
 そのため、一次審査を通過したチームには交通・宿泊費を支援して全国どこからでも参加できるようにしている。また、研究テーマや手法について大学教員に相談でき、幅広い分野の多様な研究者たちによる審査が受けられる。上位3チームは海外の国際イベントに招待している(海外渡航費支援を予定)。企業賞も充実しており、入賞者は書籍「高校生・化学宣言」に体験記を掲載など、魅力的な特典を多数用意している。

 2024年度は100チームを超える応募があり、最終選考会には延べ900人近くが参加。台湾やシンガポールの高校からも生徒を招聘し、国際的な大会となった。グランドアワードに輝いた飯山高校(長野県)自然科学部MBR班と仙台第三高校(宮城県)自然科学部化学班の生徒を台湾で開催されたサイエンスフェアTaiwan International Science Fairに、清水東高校(静岡県)自然科学部化学班の生徒をシンガポールで開催されたInternational Science Youth Forumへと派遣した。

 今回の審査は、前年に引き続き巽和行氏(名古屋大学名誉教授・日本学士院会員)をはじめ化学の第一線で活躍する研究者が担当する。特別講演では光触媒研究の世界的権威、堂免一成氏(東京大学特別教授・信州大学特別名誉教授)が登壇する。

 芝浦工業大学は、教員と高校生が直接研究相談できるサポート体制を整え、「高校化学グランドコンテスト」を更に国際競争力が高い次世代の科学技術イノベーション人材を育むコンテストへと発展させていく。

<第20回高校化学グランドコンテスト スケジュール概要>   
エントリー受付:7月1日(火)~8月25日(月)
研究相談・サポート:7月1日(火)~8月25日(月)
研究要旨 提出締切:8月25日(月)
最終選考会出場チーム発表:8月下旬
発表カテゴリー発表 :9月下旬
最終選考会 :芝浦工業大学豊洲キャンパスで10月25日(土)・26日(日)実施

参考:【芝浦工業大学】第20回高校化学グランドコンテスト

大学ジャーナルオンライン編集部

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