立教大学の「eビジネス&マーケティング」を受講した学生と総合マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティングは、世の中の動向をいち早く把握するための調査を行っている。今回、「広告の影響力」をテーマにしたインターネットリサーチの調査結果を公表した。有効回答数969名。
調査対象は、一都三県の通勤・通学で電車を週に1日以上、2路線以上利用している男女。今回の調査テーマ「日常に溢れている広告の影響力」を設定したのは、立教大学経営学部の3年生。設定した理由は、現在、テレビの録画機能が普及しCMを見る人が減る中、毎日幅広い層が利用している「駅」こそ、大衆向けの広告を設置するのに適している場所の一つではないか考えたからだという。
調査によると、「普段、ホーム上で電車を待っている間の過ごし方」は、「携帯電話を操作(71.3%)」がトップ、続いて、「ホームから見える広告を見る(45.3%)」、「音楽を聴く(32.4%)」。「ホームから見える広告を見る」という人はすべての年代で4割以上だった。
「普段、通勤や通学で電車に乗る際、各広告をどの程度見るか」聞くと、「毎回見る」と回答した人が最も多かったのは「電車内サイネージ広告(動画広告)」で29.8%、約3割の人が乗るたびに見ていることが分かった。
一方で「全く見ない」と回答したのは「駅構内のデジタルサイネージ広告(24.9%)」「つり革広告(20.6%)」が多かった。
「普段、通勤や通学で電車に乗っている時に見る動画広告について」は、「印象的である(18.4%)」、「面白い(17.3%)」、「商品の特徴がよくわかる(16.7%)」と高い割合だった。また、「普段から利用しているSNS上での広告の印象度」については、「しつこい(33.8%)」が最も多く、「ウソくさい(16.1%)」、「心に残らない(12.5%)」と続いた。
調査結果について学生は、『最初はSNSなどの特定のユーザーに絞り込んだ広告が流行っていくなかで、駅の広告やCMなどは今後衰退していくだろうと思っていました。しかしこの調査結果を見て、デジタルサイネージの影響力のなさや逆に動画広告の影響力が高かったこと、SNSとは違ったポジティブイメージを与えるなど、日常にあふれている広告は、広告として活用方法があると感じました。』と広告の可能性を感じたようだ。