2021年3月25日、イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE:ティー・エイチ・イー)」は、「THE世界大学ランキング日本版2021」をリリースした。
「THE世界大学ランキング日本版2021」のランキング対象となったのは278大学。トップは2年連続で東北大学、2位は前年3位タイだった東京工業大学、東京大学は前年と同じ3位、京都大学は4位、大阪大学は3つ上げて5位になった。
1位の東北大学は、「国際性」のスコアを前年から大きく伸ばし15位になったのをはじめ、「教育成果」(2位)、「教育リソース」(5位)、「教育充実度」(8位)など、分野のバランスの良さが強み。2位の東京工業大学は、学生や高校教員の声を反映した「教育充実度」が2019年度以降、25位タイ→9位→5位と上昇し、総合ランキングも2年連続でアップした。5位の大阪大学は「教育充実度」が前年の26位から17位、「国際性」は38位から27位と大きく上昇。10位の広島大学は12位から順位を上げ、初のトップ10入りを果たした。
私立大学トップは前年と同じ国際基督教大学で11位をキープ。「教育成果」の順位が85位→43位→18位と年々、大きく上昇している。前年から2ランクアップして12位となった慶應義塾大学は、「国際性」(65位→45位)の順位が上昇。早稲田大学は前年と同じ13位。国際教養大学は「教育充実度」と「国際性」の両分野でトップを維持する一方、「教育成果」が17位から52位に下がって総合ランキングが10位から14位にランクダウン。「教育リソース」で東京大学を抜き、トップになった東京医科歯科大学は、総合ランキングで29位タイから17位に躍進した。
※「THE世界大学ランキング日本版」は、教育力を重視。学生の学びの質や成長性に焦点を当て、大学の教学改革やグローバル化の推進に活用してもらうことを目的に、教員との交流や協働学習の機会について聞く学生調査を組み込んでいる。受験生や社会に対して入試難易度以外の大学の価値を示すとともに、日本の大学の多様性を世界に発信するねらいも。ランキング指標は「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」の4分野で構成。