大学入試センターは高校の次期学習指導要領に対応した大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の出題教科・科目に加え、新設される科目のサンプル問題を公表しました。各メディアは「情報」と「公共」「歴史総合」「地理総合」について大きく取り上げましたが、これ以外にも注目したいポイントがあります。それは国公私立の各大学が行う個別入試における出題教科・科目です。中でも「情報」科目の出題と文系数学で「数学C」を出題範囲に含めるかどうかは新課程入試における当面の課題です。
公表された教科・科目の枠組みは昨年の報道内容と同じ構成
大学入試センターは3月24日に次期学習指導要領に対応した共通テストの出題教科・科目<表>と新設される科目のサンプル問題を公表しました。公表された教科・科目は、すでに昨年、一部のメディアで報道された内容とほぼ同じ構成です。「歴史総合+日本史探求」、「歴史総合+世界史探求」や「数学Ⅱ、数学B」に加えて「数学C」が出題範囲に含められているなど、当然あって然るべきです科目構成なのですが、現実的には少し難しいのではないかと思われていた内容もそのままでした。
入試に必要な科目を必要に応じて課すという構成になっています。公表された文書は、関係団体の意見を踏まえた「大学入試センターとしての結論」であるとされており、今後、高校および大学関係者等の協議を経て決定されるともしており、今後の変更可能性についての含みを持たせています。
ただし、「地理総合・歴史総合・公共」は全科目が課されるのではなく、このうち2科目の内容の問題を選択解答することになっていたり、「物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎」もこの中から2科目の内容の問題を選択解答することになっていたり、高校現場が受け入れ可能な内容となっていることから、公表内容から変更されることはないと思われます。
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r7ikou.html