今後の活躍が期待される大学発ベンチャー企業を表彰する大学発ベンチャー表彰2025(科学技術振興機構主催)で、横浜市立大学発のベンチャー企業、株式会社CROSS SYNC(クロスシンク)が文部科学大臣賞を受賞した。また、支援企業として日本政策投資銀行が、支援大学として横浜市立大学が同時に受賞している。
クロスシンクは2019年創業。横浜市立大学 附属病院集中治療部 部長・准教授の髙木 俊介氏と中西 彰氏が代表取締役を務めている。横浜市立大学から認定ベンチャー企業に選ばれ、本社を横浜市立大学福浦キャンパス(横浜市金沢区)に置く。集中治療専門医の知見を基に「生体看視アプリケーション iBSEN DX」を開発し、“ICU Anywhere”を掲げ、重症患者を中心に、生体データと画像解析を活用した独自の遠隔ICUの提供を行っている。
このアプリケーションは、AIとIoTを駆使して重症系病床に入院する患者の状態把握に必要な情報を集中的に管理し、病床から離れた場所でもICUレベルの看守りを実現するというもの。審査においては、医療現場の人手不足緩和に資する革新性と実用性だけでなく、保険収載も実現し、今後他社との連携を通じた社会実装と拡大が進む可能性について高く評価された。
「大学発ベンチャー表彰2025」では41件の応募があり、経済産業大臣賞に燈株式会社(支援大学:東京大学)、科学技術振興機構理事長賞に株式会社アークエッジ・スペース(東京大学)、新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞にアイラト株式会社(東北大学)、日本ベンチャー学会会長賞に株式会社Jij(東京科学大学)、大学発ベンチャー表彰特別賞に株式会社Logomix(東京科学大学)が選ばれている。
参考:【横浜市立大学】集中治療の課題に挑むCROSS SYNCが大学発ベンチャー表彰2025にて文部科学大臣賞を受賞
【科学技術振興機構】大学発ベンチャー表彰2025 2025年受賞者一覧