例年の自己採点集計では予想ボーダーラインは本試験の3日後に公開される

 国立大学協会が7月13日に公表した変更後の個別試験の出願期間は、1月25日(月)から2月5日(金)となっています。共通テストの「第2日程」の設定を受けて出願期間が2日間延長されました。せめて2月8日(月)まで延長して欲しいところですが、個別試験の実施準備などを大学の立場で考えるとやむを得ないと言えます。「第2日程」受験者は共通テストを受験してから出願締め切りまで、5日間の検討期間が取れることになりましたが、自己採点の結果によって出願校を変更する場合などには本当はもう少し時間が必要です。

 なお、共通テストの特例追試験受験者は、2月13日(土)、14日(日)の受験後に出願期間が設けられることになり、2月15日(月)から2月18日(木)となっています。各大学の志願倍率などがある程度判明した後の出願ですので、高倍率の大学を避けることができ、この点では有利です。ただ、試験を受ける前に共通テストの自己採点集計分析による各大学の予想ボーダーラインがすでに公表されている可能性が高いため、受験生は目標が立てやすいとは言え、プレッシャーも大きいでしょう。

 その自己採点集計スケジュールですが、例年では本試験翌日の月曜日から集計が始まります。そして、その集計データを基にした各大学の予想ボーダーラインが公表されるのは、本試験から3日後の水曜日です。今年は本試験が2回実施されるため、自己採点集計スケジュールがどうなるか気になるところです。

 

自己採点集計は「第1日程」で実施され、「第2日程」では実施されない?

 現在、全国的な規模で行われる共通テストの自己採点集計は2つしかありません。河合塾によるセンターリサーチとベネッセコーポレーションによるデータネットです(データネットは駿台予備学校と共催)。現段階では両者とも自己採点集計のスケジュールを発表していませんが、自己採点集計は「第1日程」後に実施して、「第2日程」後の自己採点集計は行われないと思われます。それは大半の受験生は「第1日程」を選択すると予想されるためです。

 6月に公表された文部科学省の調査では。約70%の高校が当初予定されていた通りの日程で入試実施を希望していました。つまり70%以上の受験生は「第1日程」で受験し、「第2日程」で受験する受験生は約30%と考えることができます。この比率をそのまま当てはめると「第2日程」の受験者数は約15万人と見込まれますが、実際にはもっと少なくなるでしょう。難関大志望者には前述のようなデメリットもあり、また、多くの受験生にとっても予想ボーダーラインが公表された後の受験となることは、かえってプレッシャーとなることも考えられます。

 加えて、私大入試直前の時期にもあたります。文部科学省は、受験生に対してどちらの日程で受験するのか、希望者数を7月1日から調査しています。そのため、7月中には大勢が判明しますが、大半の受験生は「第1日程」を選択すると予想されることから、共通テストの自己採点集計も「第1日程」後の1回のみの実施となりそうです。こうした自己採点集計のスケジュールから見ても「第1日程」受験の方が良さそうです。

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神戸 悟(教育ジャーナリスト)

神戸 悟(教育ジャーナリスト)

教育ジャーナリスト/株式会社KEIアドバンス コンサルティング部 部員
/大学入試ライター・リサーチャー
1985年、河合塾入職後、20年以上にわたり、大学入試情報の収集・発信業務に従事、月刊誌「Guideline」の編集も担当。
2007年に河合塾を退職後、都内大学で合否判定や入試制度設計などの入試業務に従事し、学生募集広報業務も担当。
2015年に大学を退職後、朝日新聞出版「大学ランキング」、河合塾「Guideline」などでライター、エディターを務め、日本経済新聞、毎日新聞系の媒体などにも寄稿。その後、国立研究開発法人を経て、2016年より大学の様々な課題を支援するコンサルティングを行っている。KEIアドバンスは河合塾グループのため、膨大な入試データを活用したシミュレーションや市場動向調査が可能なこともあり、将来構想・中期計画策定、新学部設置、入試制度設計の支援など設置者を問わず多様な依頼が日々多く寄せられる。
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