立教大学は2021年度一般選抜で新しい入試制度を導入する。受験機会が文系学部で最大5回となり、昨年度までの最大2回と比べて大幅に拡大する(文学部は最大6回、理学部は最大2回)。これに大学入学共通テストを利用した方式を加えると受験機会はさらに拡大することになり、受験生は増えたチャンスを最大限に活用したいところだ。

 新しい入試制度の背景には、2020年度に実施されたカリキュラム改革がある。立教大学では、2020年度より新たな英語カリキュラムを導入している。これまでも「英語の立教」と称されるように英語教育には定評があった。大学入学時にプレイスメントテストを行い、各学生の英語力に合わせた最適なクラスを編成し、英語力がほぼ同水準のクラスメンバーとディスカッションに無理なく取り組める科目「英語ディスカッション」を通年で開講、この科目は1クラス10名程度の少人数で実施され、身近なテーマで話し合うため、英語を使うことに慣れていなかった学生も積極的に参加できることで大きな教育効果を生んでいる。今回のカリキュラム改革では、この「英語ディスカッション」を春学期のみの開講とし、秋学期から「英語ディベート」科目が新しく開講される。



 この「英語ディベート」は、社会問題などを題材に、賛成派と反対派に分かれて英語で討論を行う。1クラスは20人程度で、討論の前後の授業では、準備や振り返りのための時間も設けられる。ディベートを行うためには、単に英語で話すだけでなく、相手の話を理解し、それに対する反論が必要になり、そのための論拠も必要となる。「英語ディベート」を通して、1年生全員が批判的・論理的に考える力や、情報を収集して活用する力、他者と建設的に議論する力を身に付けることが目標とされている。こうした英語運用能力はグローバルリーダーには欠かせない能力の一つだが、最近では通常のビジネスシーンや社会生活においても、こうした能力が求められる場面が格段に増えている。ところで、この「英語ディスカッション」や「英語ディベート」は新英語教育カリキュラムの一部であり、最終的には経済学や法学などの「専門領域を英語で学ぶ」教育体系の構築が視野にある。

 このような新しい学びに対して、入学後にスムーズに着地するためには、入学する学生が英語力を高める意欲を備えているか、少しでも使った経験があることが望ましい。そのため、2021年度入試からは、大学独自に行う英語試験を原則廃止して、4技能を適性に測ることができる民間の英語資格・検定試験を導入することとなった。なお、指定された英語資格・検定試験以外に大学入学共通テストの英語成績も利用可能で、また文学部のみ、大学独自の英語試験で受験できる試験日が設けられている。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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