一方で、「総合的な探究の時間の記録」は、現行の活動内容と評価の2つを記載する書式から、学習活動、観点、評価の3つを記入するように記入欄が細分化されています。ここでは生徒が行った学習活動、各学校が定めた評価の観点、顕著な特徴、生徒にどのような力が身に付いたか、などを端的に記入することが求められています。この「総合的な探究の時間の記録」は各学校による違いが表れると思われますので、総合型選抜・学校推薦型選抜の出願書類(志望理由書、推薦書等)と関連づけられると大学側は評価がし易くなります(評価も高くなる?)。
このほか、「備考」欄には、特定の分野(保健体育、芸術、家庭、情報等)での優れた成果を記載するよう大学が求めることができることに変わりはありませんが、これらの事項については調査書以外の資料で、志願者本人から直接大学に提出させることが想定されています。これは一見すると高校の先生の負担が軽くなるように見えますが、生徒は大学に提出する書類は必ず先生にチェックや意見を求めてきますので、高校現場の負担はあまり減らないことが予想されます。いずれにしても、現行の様式は4年間で終了し、豊かになった調査書の情報量は再びシンプルになります。新しい様式は下記の文部科学省のサイトで確認ができます。
文部科学省 大学入試情報提供サイト
(別紙2)令和7年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告(PDF:974KB)
https://www.mext.go.jp/content/20210729-mxt_daigakuc02-000005144_3.pdf