日本の女子教育を120年以上にわたり先導している津田塾大学。創設者の津田梅子が令和6年から五千円紙幣の肖像となることでも話題となりました。卒業生は海外も含め幅広い分野で活躍していますが、伝統的に「在学生を支援する」想いがとても強いのが特徴。

新型コロナ禍で人との接触が制限される中、ビズリーチ・キャンパス(OB/OG訪問ネットワークサービス)を活用し、在学生の就職活動を支えました。ビズリーチ・キャンパスを大学の公認OG訪問プラットフォームとして導入したいきさつや、どんな変化があったかなどを、学生生活課の斉藤治人課長にうかがいました。

 

伝統的な、OGからの厚いキャリア支援

 東京都小平市。武蔵野の面影を残す一角に、津田塾大学の小平キャンパスはあります。クラシカルで優美な本館、美しく整えられた中庭……。しかし、平日なのにキャンパスはがらんとしています。学生生活課の斉藤治人課長は、「21年4月に緊急事態宣言が発出され、授業はほとんどがオンラインで、セミナーや教職課程など対面授業が必要な学生が登校してきているくらいです」と話します。学生生活課はキャリア・センターを統括し学生の進路サポートを担う要の部署です。

 「少人数教育の本学が120年かけて世に送り出した卒業生は約36,000人で、大きな大学では数年で達してしまう人数です。彼女たちの進路は多岐にわたり、女性の社会進出をグローバルにもローカルにも切り拓いてきました。津田塾大学で学んだことに対して感謝の気持ちを持ってくれているため、今度は自分たちが後輩のために役立ちたいと思っているのです」(斉藤課長)

 長い歴史の中、変革を担う女性を輩出してきた津田塾大学。小規模校だからこそ、社会に出てからも互いに津田塾出身とわかるとすぐに意気投合するのだそう。こういった繫がりの強さが、キャリア支援にも結び付いてきました。

しかし、2020年からのコロナ禍で大学の状況は大きく変わりました。
 

お話をうかがった斉藤治人 学生生活課課長(2021年4月時点)

 
 

OG訪問文化の危機に直面しオンラインシステム導入

 新型コロナウイルスの影響によって、学生生活は大きく変化しました。最大の変化が、オンライン化です。授業はもとより、就職活動もオンライン対応がメインとなりました。

 「従来、OG訪問を希望する学生はキャリアセンターの窓口で申し込み、情報開示に同意しているOGの連絡先を入手し、その情報を元に自らアポイントを取っていました。しかし新型コロナウイルスの影響で入構規制が行われ、窓口に来ることができなくなりました。また、緊急事態宣言中は上京せず、実家からオンラインで授業を受ける学生もいます」と斉藤課長。

 OGリストは個人情報のため、メールで送ることはできません。学生からOGに会いたいという要望が多い中、当初は「こういう状況だから我慢してほしい」と大学からは伝えていました。しかしこの状況が続けば、OGが在校生を支援するという伝統が途絶えてしまうと強い危機感を抱くようになります。コロナ禍以前より大学窓口以外でのOGの紹介方法を検討していた背景もあり、これを機にシステムの導入を具体的に検討し始めました。

 「学生の希望を実現するためには、セキュリティに配慮したシステムが必須ですが、その構築を自前でやろうと思うと大変です。そうしたときに知ったのが、ビズリーチ・キャンパスでした」(斉藤課長)

 こうして、早速ビズリーチに問い合わせをし、2020年10月に公認サービスとして活用を開始しました。「OB/OG訪問にはマッチングアプリなども活用されているようですが、導入を検討する際、ビズリーチ・キャンパスは運営事務局が双方許諾の上、サービス内のメッセージ等を24時間有人監視しており、安全面に配慮したシステムであることも後押しになりました」と斉藤課長。
 

津田塾大学キャリアセンター。対面での相談も併行しています

 
 
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津田塾大学

大学ジャーナルオンライン編集部

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