日本の夏がこれほど暑く危険な夏となったことが今までにあっただろうか。
大気汚染や海洋汚染、CO₂排出による地球温暖化で気候変動が生じ、結果、世界各地で人々は自然災害の危険に晒されている。こうした世界が直面する危急の課題に向き合い新たな突破口を切り拓くため、2025年4月に女子大初の環境共生学部を開設する。
幅広い教養と人間性あふれる、自立した女性を育む全人教育を進めてきた武庫川女子大学。環境問題においても社会に貢献できる人材の育成に取り組む。

 


女性活躍のフィールドを広げてきた
女子総合大学のパイオニア

 理系、文系、音楽からスポーツまで。12学部20学科と幅広い学びの領域を持つ武庫川女子大学。
「一生を描ききる女性力を。」というVisionを掲げ、女子総合大学であることを最大限に生かして、教育のさらなる進化を目指す。

 2006年に女子大初の建築学科、2020年の経営学科、2023年には社会情報学部社会情報学科(情報メディア専攻と情報サイエンス専攻の2専攻)を開設するなど、時代が求めるスキルを身に付けたスペシャリストを育成してきた。食物栄養科学部や生活環境学部、健康・スポーツ科学部、心理学科など文系理系の枠にとらわれない学部学科も多い。実験やデータ解析を通じて研究成果を導き、エビデンスを重視して専門性を掘り下げていく研究手法は、武庫川女子大学の伝統だ。看護師国家試験、管理栄養士国家試験、薬剤師国家試験など、各種国家試験においても高い合格率を誇る。一級建築士も毎年多数輩出し、実績とともに様々な分野で女性が活躍するフィールドを広げ、学生数は全国女子大学トップの1万人に上る。

 理系転換による大学の機能強化を支援する文部科学省の「大学・高専機能強化支援事業」や、科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(女性リーダー育成型)」の選定を受け、研究を牽引する女性リーダーや、立学の精神に基づき創造的活躍ができる人材の育成にも取り組んでいる。

 新たに誕生する13番目の学部、21番目の学科となる環境共生学部環境共生学科は、SDGsの達成に貢献したい人、探究が大好きな人、環境政策等で地域に貢献したい人──を求めている。多彩な研究領域を持つ教員陣が学生の熱意に応え、文系理系を問わず多様で高度な学びを展開する。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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