山梨大学は、ロシアの軍事侵攻で授業を受けられないウクライナの学生に対し、オンラインによる遠隔授業を始めた。配信先はハルキウ州の国立航空宇宙大学など4校で、授業内容はAI(人工知能)分野の7科目。インターネットに接続できれば、国外に避難した学生も受講できる。
山梨大学によると、授業は英語で行われ、履修希望者が4大学の大学院生ら500人以上に上るという。山梨大学は今後、オンラインによるディスカッションの場を設け、ウクライナの学生の学びを支援することも検討している。
8日には、山梨県甲府市武田の山梨大学大村記念ホールで国立航空宇宙大学の教員、学生とオンラインで結んだ記者会見が開かれ、現地の学生らが貴重な学びの機会になっているとして感謝の言葉を述べた。
ウクライナは2月からロシアの軍事侵攻を受け、首都のキーウ(キエフ)周辺や東部のハルキウ(ハリコフ)周辺、南部のマリウポリなどで激しい戦闘が行われてきた。その結果、多くの大学が被害を受けるとともに、学生の多くが国外避難を余儀なくされ、授業を受けられない状態に陥っている。