大学入試センターが11月に実施した大学入試共通テストの試行調査(プレテスト)で、マーク式問題の正答率が数学と理科で3割台の科目があったことが分かった。正答率5割程度が目標だけに、組み合わせて考える情報量を減らすなど改善が必要になりそうだ。

 大学入試センターによると、各科目の正答率は国語46.92%、世界史B59.24%、日本史B53.58%、地理B60.02%、現代社会51.82%、倫理52.32%、政治・経済49.62%、英語(筆記)56.37%、英語(リスニング)59.09%、物理基礎53.64%、化学基礎49.20%、生物基礎47.53%、地学基礎57.47%、化学51.03%と19科目中14科目でほぼ目標範囲内の結果が出た。

 これに対し、数学Ⅰ・数学A34.54%、数学Ⅱ・数学B44.89%、物理38.86%、生物32.63%、地学42.65%の理系5科目は目標を下回った。正答率が目標に届かなかった科目について、大学入試センターは問題の読み取りに時間を要したとみている。

 今回の試行調査は2回目で、全国の高校生約6万8,000人が参加した。第1回の正答率が3~4割と低迷したため、難易度を調整して実施していた。大学入試センターは3月、国語と数学の記述式問題の採点結果を公表する。試行調査は今回で最終となり、文部科学省は5月ごろに大学入学共通テストの日程などを発表することにしている。

参考:【大学入試センター】大学入学共通テストの導入に向けた平成30年度試行調査(プレテスト)マーク式問題に関する実施状況(速報)について

大学ジャーナルオンライン編集部

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