慶應義塾大学医学部は栃木県と地域枠にかかわる協定書を締結、2026年度から栃木県地域枠を設けることを決めた。卒業後に栃木県内で9年間就業することを条件に栃木県が6年間の学費を貸与するもので、慶應義塾大学医学部が地方枠を設置するのは初めて。

 慶應義塾大学によると、栃木県地域枠は1人。栃木県が6年間の学費相当分を貸与する。栃木県が指定する県内の医療機関で卒業後の14年間のうち、9年間就業すれば就学資金の返済義務が免除される。栃木県はその他の支援策も検討している。勤務中、大学病院での研鑽や海外留学に出ることも可能だが、中断期間は就業義務期間に含まれない。

 協定書の締結式は栃木県宇都宮市の栃木県庁であり、福田富市栃木県知事と金井隆典慶應義塾大学医学部長が協定書に署名した。入試は慶應義塾大学医学部の一般選抜で行われる。詳細は2025年6月以降に公表を予定している。

 地域枠は地方の医師不足を解消するため、地方自治体の要請で各大学が設置している。慶應義塾大学はこれまで設置していなかったが、栃木県に関連病院が多く、長く人材を派遣してきたことなどを縁に開設を決めた。

参考:【慶應義塾大学】慶應義塾大学医学部栃木県地域枠の設置について

慶應義塾大学

大学ジャーナルオンライン編集部

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