東京大学大学院農学生命科学研究科の大西康夫教授、北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科の金子達雄教授、神戸大学大学院工学研究科の荻野千秋教授、筑波大学生命環境系の高谷直樹教授らの研究グループは、紙パルプを原料に史上最高の耐熱性を持つプラスチック開発に成功した。

 北陸先端科学技術大学院大学によると、循環型社会の構築にはバイオマスゆかりのプラスチックが望まれるが、従来のバイオマスゆかりのプラスチックは耐熱性が低く、用途が限られていた。
研究グループは高耐熱性を持つポリベンズイミダゾール(※1)に着目。紙パルプを効率的に糖化し、高濃度のグルコースを含む糖化液を生産するシステムを開発するとともに、ポリベンズイミダゾールの原料となる化合物を遺伝子組み換え技術を使ったコリネ菌で紙パルプ糖化液から生産、高純度に精製した。

 さらに、耐熱性がポリベンズイミダゾールとアラミド繊維原料の共重合で大きく向上することを見つけ、史上最高耐熱のプラスチック開発に成功した。

 この新しいプラスチックは強度や軽量性にも優れ、自動車のボディや建築部材など多用途での利用が見込まれる。エネルギー削減や脱石油化、低炭素社会実現への貢献も期待される。

※1 ポリベンズイミダゾール 高耐熱性ポリマーであるポリベンズアゾール類の一種で、単位中にベンズイミダゾールを含む高分子の総称

論文情報:【Advanced Sustainable Systems】Ultrahigh Thermoresistant Lightweight Bioplastics Developed from Fermentation Products of Cellulosic Feedstock

東京大学

明治10年設立。日本で最も長い歴史を持ち、日本の知の最先端を担う大学

東京大学は東京開成学校と東京医学校が1877(明治10)年に統合されて設立されました。設立以来、日本を代表する大学、東西文化融合の学術の拠点として、世界の中で独自の形で教育、研究を発展させてきました。その結果、多岐にわたる分野で多くの人材を輩出し、多くの研究成[…]

神戸大学

世界各地から人材が集まり、世界へ飛び出していくハブ・キャンパス。 異文化交流を重視し、国際性豊かな知の生命体としての大学を目指す。

「知の生命体としての大学」を目指して「異分野との交流」を重視し、教育・研究交流はもちろん、社会貢献のために産学官民連携を積極的に推進します。 先端的技術の開発と社会実装の促進を通じて人類に貢献するとともに、地球的諸課題を解決するために先導的役割を担う人材を輩出[…]

筑波大学

文系、理系から体育、芸術にまで及ぶ学問を探求し、学際融合、国際化への挑戦を建学の理念とする未来構想大学。

筑波大学は1872(明治)年に開校されたわが国初の師範学校が始まりです。その後、昭和48年に移転を機に東京教育大学から筑波大学へと変わりました。現在の教育体制は9学群、23学類ですが、学生は枠組みを超えて講義を受けることができ、創造的な知性と豊かな人間性を備え[…]

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部

大学ジャーナルオンライン編集部です。
大学や教育に対する知見・関心の高い編集スタッフにより記事執筆しています。