農作物や野生の植物の受粉に大きな役割を果たすマルハナバチ6種のうち、5種の生息地が気候変動の影響を受け、縮小していることが、東北大学と山形大学の調査で分かった。市民参加で実施された花まるマルハナバチ国勢調査のデータを解析したもの。

 山形大学によると、調査には東北大学大学院生命科学研究科の大野ゆかり助教、山形大学学術研究員の横山潤教授らが加わった。マルハナバチの国内分布データがなかったため、市民参加型調査の「花まるマルハナバチ国勢調査」で収集されたデータから、現在と過去の分布を推計した。

 その結果、国内に生息する主な6種のマルハナバチのうち、コマルハナバチを除くトラマルハナバチ、ヒメマルハナバチ、オオマルハナバチ、クロマルハナバチ、ミヤママルハナバチの5種が気候変動の影響で生息地を縮小させていることが分かった。

 トラマルハナバチは局地的な森林面積の増加にも影響を受けていた。研究グループは樹齢が高く、密集した針葉樹の森だと林床に光が届かず、花が減少したためでないかとみている。オオマルハナバチとヒメマルハナバチは北海道で分布減少が顕著だった。逆にコマルハナバチは気温の上昇で生息地を広げていた。

論文情報:【Scientific Reports】Estimating possible bumblebee range shifts in response to climate and land cover changes

東北大学

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