トルコ南部で発生したマグニチュード7.8の大地震で、国際協力機構(JICA)の医療チームが東京・羽田空港からトルコ・イスタンブール空港に向けて出発した。このうち、第1陣は広島大学大学院医系科学研究科の久保達彦教授をリーダーとする5人で、ひと足早く被災地入りし、被災者の医療活動を始める。
広島大学によると、久保教授ら医師、看護師、薬剤師、医療調整員らで構成する5人。久保教授は国際緊急援助や災害医療が専門。これまでにフィリピンやモザンビークの国際緊急援助活動、モルドバでのウクライナ避難民支援活動に従事してきた。
久保教授は広島大学ホームページで「被災地は夜間の気温が氷点下になる厳しい環境。日本の医療チームにはデータに基づく医療支援調整が期待されている。現地で被災者を支えていきたい」とのコメントを発表した。第2陣は医師、看護師ら約30人が12日、出発した。第3陣以降はJICAが調整している。
JICAによると、大地震はトルコ南東部のカフラマンマラシュ県付近を震源に6日、発生し、トルコと隣国シリアの幅広い範囲で大きな被害が出ている。10日現在、トルコだけで死者1万1,710人、負傷者6万4,194人が確認されたと発表されたが、被害がさらに拡大し、両国で12日現在、2万7,000人以上の死者が確認されている。
参考:【広島大学】トルコ大地震 久保達彦教授らJICA医療チームが被災地へ
【国際協力機構】トルコ共和国における地震被害に対する国際緊急援助隊・医療チームの派遣