東京工芸大学工学部(神奈川県厚木市)は2026年度、日本でエンジニアとして就職を希望する外国人留学生を支援する「留学生サポート制度」をスタートさせる。入学初年度に77~97万円を支援する制度で、日本経済界のエンジニア不足解消を目指す。

 東京工芸大学によると、支援内容は
・留学生全員に独り暮らし支援として最大48か月間、家賃毎月2万円を補助
・1年生の留学生に対し、前期授業料53万円を免除
・留学生Ⅱ、Ⅲ期で入学した特待生に対し、初年度学費20万円を減免
・日本語学校から推薦があった指定校推薦の留学生に対し、入学金20万円を減免
-という内容。入学初年度の支援額は77万円で、特待生か指定校推薦を受けた留学生は97万円となる。

 日本ではエンジニア不足が加速している一方で、日本企業が外国人労働者を雇用する場合、日本語でのコミュニケーション能力不足などから、採用に踏み切ることをためらうケースも少なくない。また、留学生は日本での初めての生活や文化に慣れないことから、地域社会との交流が十分に持てず、孤立感や不安を抱え、地域社会との溝を感じることが社会問題として挙げられている。

 東京工芸大学工学部は2026年度から1週間の授業日数5日間を、対面授業を実施する3日間と研究・課外活動、遠隔授業の2日間とする「つうおん(通学+オンデマンド授業)」の時間割に移行し、研究・課外活動を通じた地域との連携、学修支援センターを通じた日本語力支援で留学生のサポートを強化、卒業後に日本企業へ就職しても問題なく仕事できる下地作りを進める。

 在学中は留学生1人ひとりに教員がつき、慣れない環境下で学修が進むよう支援するほか、就職時にも卒業研究担当教員を中心にサポートする。留学生が日本で安心して4年間学び、日本企業で活躍できる人材となるよう、さまざまな支援を進めていく。

参考:【東京工芸大学】日本のエンジニア不足解消を目指し、外国人留学生を支援―東京工芸大学 工学部 (神奈川県厚木市)―(PDF)

東京工芸大学

大学ジャーナルオンライン編集部

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