オンラインを活用し、学生一人ひとりに寄り添った支援を展開

  2つめの特長として挙げたのは、学内合同企業説明会への取り組みです。

 「8月を除いて毎月必ず1回は実施していますが、4年生が卒業をひかえた1~3月というギリギリの時期まで開催している大学は、かなり少ないと思います。多くの4年生は10月までの内定獲得をめざしていますが、それ以降に内定を得た学生も、本学では全体の約2割程度おります。そういった意味でも、最後まで粘り強い支援を続けていきたいと考えています」

 そして、3つめの特長として挙げられたのが、学生一人ひとりに寄り添った個別の就職支援です。

 「個別面談に関しては年間で1万件以上行っています。基本的には学生の希望に応じて実施しますが、キャリアセンターからメールやハガキを送ったり、あるいは直接電話をかけたりすることで、支援行事の案内や就職活動の状況を確認する取り組みも積極的に行っています。こうした活動を通じて、就職活動へなかなか動き出せていない学生たちを掘り起こすことをめざしています」と齋藤さん。

 2020年はコロナ禍により、3月下旬の段階で対面での対応が難しくなったことから、これまで対面で行ってきた支援行事の大半をオンラインで実施できる体制を4月上旬に確立。早急な対応が功を奏し、例年と変わらない面談件数を行うことができたそうです。

 オンラインによる個別面談は、担当スタッフの指名から日時の選択まで、すべてWeb上で事前予約を可能とし、学生からの評判も上々。就職活動の悩み相談やエントリーシートの添削指導、Web面接対策といった就職支援は大きな助けになったようです。

 

 

 ほかにも学生から好評だったのが、オンラインを活用した「就活なんでも相談会」。対象となる3年生や4年生の質問に、キャリアセンターのスタッフやカウンセラーがリアルタイムで回答するこの取り組みは定期的に開催されましたが、コロナ禍による生活の変化に不安を感じた学生にとって、大きな力になっているようです。

 実際、2020年に就職活動を行った学生からは「キャンパスが閉鎖されたことにより就活生同士の交流が制限され、情報共有が非常に難しくなったことに苦労しました。他の学生たちがどこまで活動を進めているのか、周囲の就活の状況がわかならいのはとても不安でした。

 その点でいうと『就活なんでも相談会』に参加すると、他の学生たちの質問内容などから、就活の進み具合などが把握できたので大きな安心材料になりました」といった話を聞くことができました。

コロナ禍の先を見すえた就職支援とは

  このようにコロナ禍の制限を乗り越えるためにはじまったオンラインによる就職支援ですが、今までにないメリットもあったようです。たとえば、対面によるガイダンスや企業説明会では質疑応答で挙手することに消極的だった学生も、オンラインのチャット機能を利用することで積極的に質問する傾向が見られたとのこと。
 
 Uターン就職について、これまで地元に戻って活動する学生をキャリアセンターでは支援しきれなかった部分がありましたが、オンラインを活用することで解消されるという成果が見られました。ほかにも、就職活動を強力に支援してきた東京経済大学の同窓会組織「葵友会」と学生たちとの交流会もオンライン相談会という形に切り替えられましたが、学生たちがよりピンポイントに先輩へアプローチしていくことができたようです。

 

 

  一方で、直接的な交流が制限されたことにより、ネット上に飛び交う就職活動の不確定な情報にあおられ、最終的にキャリアセンターに相談してくる学生もいると、齋藤さんは語ります。さらに、手軽にはじめられるオンラインでの就職活動に慣れてしまうことで、対面で話すことに苦手意識をもつ学生も現れはじめているといいます。

 「そういった意味でも、オンラインでの支援を充実させていくだけでなく、対面による面接練習会やイベントが開催できる時期を迎えたときには、コロナ禍以前に行ってきた支援活動を軸に、ポストコロナを見すえた多面的な支援への切り替えを早急に行っていかなければいけません。

 キャリアセンターの支援を通して、早い段階で幅広く社会に興味を持つことや自ら考えて行動することの重要性を理解し、充実した大学生活を送ることで、結果として自信をもって就職活動に取り組めるようになると思います。自分のやりたいことを見つけ、満足のいく就職活動を進められるよう全力で学生をサポートしていきます」と、語ってくれました。

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大学ジャーナルオンライン編集部

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