神戸大学医学部附属病院、株式会社アインホールディングス、大日本印刷株式会社は、在宅医療を受けている患者の服薬状況を客観的に確認できる「服薬管理カレンダー」の開発およびエビデンスの構築を目的とする実証試験を開始する。

 近年、生活者の高齢化に伴い在宅医療が推進されており、その患者数は今後さらに増加する見込み。在宅医療を含む外来治療では、薬による治療で重要となる服用状況の正確な把握について、患者の自己申告や訪問時の事後確認といった不確実な情報に頼らざるを得ないのが現状であるため、誤った服用情報に基づいて不必要な薬を追加したり、不要な残薬が発生していると考えられている。

 そこで、神戸大学医学部附属病院ら3者共同で、在宅医療で現在使われている「お薬カレンダー」の形態を変えず、より客観的な服用状況の確認ができる「服薬管理カレンダー」を開発し、正確な情報を得られる環境を構築する。

 「服薬管理カレンダー」は、患者の食事や睡眠、服薬状況などの患者の生活行動を可視化し、医療従事者が診断や処方、導に活かせるシステム「DNPモニタリングシステム Your Manager」を活用する。「服薬管理カレンダー」には、曜日ごとに朝・昼・夕食後、就寝前の4つのポケットがあり、各ポケットに1回服用分の薬を1週間分格納する。カレンダーの裏面に回路を印刷して各ポケットと電子モジュールの端子をつなぎ、在宅医療を受けている患者がそのポケットから薬の入った袋を取り出すと、取り出したポケットの位置と日時が記録される。このカレンダーにスマートフォンなどをかざすと、記録された情報を読み取り、スマートフォンの画面に服薬情報として表示される。

 2017年1~3月の期間、3者共同で、アイン薬局夕張店(北海道夕張市)で訪問薬剤管理指導を行っている患者10名を対象に実証試験を行う。神戸大学の薬剤部と患者支援センターは、システム評価およびエビデンス構築のための研究計画の立案と解析を担当。実証実験での検証結果を蓄積し、普及しやすく、使いやすい「服薬管理カレンダー」の開発につなげていく。

神戸大学

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大学ジャーナルオンライン編集部

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