新型コロナウイルスワクチンの大学拠点接種で、学生、教職員ら全国約200万人がワクチン接種したことが、文部科学省の集計で分かった。大学拠点接種での実施校は大学、短期大学、高等専門学校合計で760校に達している。

 文科省によると、調査は9月5日現在の実施状況を全国の大学、短大、高専1,179校から聞き取った。企業や地方自治体などと連携した職域接種もこの中に含まれている。

 大学拠点接種で実施した大学などは760校あり、ほかに企業連携が122校、自治体連携が260校、医療従事者先行接種との連携が228校。大学拠点接種と企業連携などを重複して実施した大学などもあり、すべてを合計すると延べ999校に上る。

 接種者は学生が124万8,405人、教職員32万6,171人、近隣住民、系列校教職員らその他43万5,521人で、総接種者201万97人。実施校全体の総学生数285万7,839人に対し、43.7%が大学拠点接種などを利用した計算になる。この数字には各自治体が実施した個別接種の学生数は入っていない。

 新型コロナ感染症は行動的な若い世代が感染拡大の主役になっているとされ、若者へのワクチン接種推進が感染拡大防止に大きな効果を持つといわれてきた。43.7%の学生が身近に接種できる機会を得られたわけで、大学拠点接種の推進が感染拡大第5波の収束に向けて一定の役割を果たした可能性がある。

参考:【文部科学省】大学拠点接種等による新型コロナウイルスワクチン接種状況について(PDF)

大学ジャーナルオンライン編集部

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