小学4年生から高校3年生までの女子は男子より睡眠不足で、学齢が上がるほど遅寝、遅起きの傾向が強くなることが、広島大学大学院医系科学研究科の田原優准教授、早稲田大学、東京工業大学、ベネッセ教育総合研究所の調査で明らかになった。

 広島大学によると、田原准教授らは2021年6月、全国の小学4年生から高校3年生までの男女計9,270人を対象に、子どもの生活習慣と健康、学習習慣の関係を探るウェブ調査を行った。

 その結果、子どもの睡眠習慣は学齢が上がるにつれて遅寝、遅起きが顕著になり、高校3年生では平均睡眠時間が6時間36分と短い一方、休日は8時間以上になっていることが分かった。1週間の睡眠不足は小学生で平日合計1時間程度だが、高校生は2時間半から3時間に増え、平日と休日の生活リズムの時間差が平均で1時間を超えていた。

 平日の起床時間は中学生まで大きな男女差が見られなかった。しかし、高校生になると化粧をするせいか、女子のほうが早起きになっていた。逆に高校生の女子は休日の起床時刻が男子より約30分遅くなっている。

 睡眠不足や平日と休日の生活リズムの時間差が大きい子どもは疲れやすくなったり、イライラしたりするなど精神的不健康を訴えやすく、調査でも女子のほうが睡眠不足による健康被害が大きいことがうかがえた。

論文情報:【SLEEP Advances】Interaction effects of sex on the sleep loss and social jetlag-related negative mood in Japanese children and adolescents: A cross-sectional study

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