畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターは、フランス国立衛生医学研究所をはじめとする日仏共同研究に参加し、「ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用」をテーマに5年半にわたり研究を進める。
今回の研究テーマ「ナラティブ・エンボディメントの機序解明とVR介入技術への応用」は科学技術振興機構の「JST戦略的創造研究推進事業(CREST)」の生体マルチセンシングシステムの究明と活用技術の創出(通称マルチセンシング)領域で採択された。
CRESTは日本が直面する重要な課題に対して新たな科学知識に基づく創造的で卓越した革新的技術のシーズ創出を目的としており、トップ研究者が率いる複数のベストチームによる研究を推進する。採択率は2023年度で64件中4件と狭き門。国内の競争的科学研究費としてもトップに位置する。
今回は5年6カ月で2.74億円の研究費を獲得。さらに日仏共同提案型による応募をとり、フランス国立研究機構でも採択された。研究を行うのは、日本側はニューロリハビリテーション研究センターの森岡 周 教授・センター長と、研究代表者の明治大学理工学部(認知科学)の嶋田総太郎教授、東海大学文学研究科(哲学・現象学)の田中彰吾教授の3研究室。フランスからは、フランス国立衛生医学研究所、フランス国立科学研究センターのYves Rossetti教授(認知科学)、リヨン大学病院医学部のGilles Rode教授(リハビリテーション医学)、リヨン高等師範学校のJean-Michel Roy教授が参画する。
また、研究領域統括は自治医科大学の永井良三学長が、研究総括は理化学研究所 未来戦略室上級研究員の入來篤史博士が務める。国際領域運営アドバイザーにはサセックス大学 工学情報学部教授のAnil Seth博士、ロンドン大学 神経科学研究所教授のKarl Friston博士と著名な研究者が配されており、国際研究を牽引する。