大学入学共通テストで導入される英語民間試験の先陣を切り、日本英語検定協会の英検が受検予約申し込みの受け付けを始めた。日本英語検定協会は当初、本申し込みを取りやめても予約金を返金しない方針だったが、萩生田光一文部科学相が返還検討を要請したのを受け、受け付け終了後1週間の返金申し込み期間を設けることを決めた。

 日本英語検定協会によると、返金申し込み期間は10月7日に受検予約申し込みが終了した直後の8日から15日まで。返金方法や実際の返金時期は10月初旬に協会のホームページで公表するが、期間中に申し込みがあれば手数料を差し引いた額を後日返金する。

 英語民間試験は大学入試センター試験の後継として2020年度に始まる大学入学共通テストで導入される。「読む」、「聞く」、「書く」、「話す」の4技能を問うため、英検、GTEC など6団体の7試験が活用される。2020年の4~12月に最大2回受けることができ、成績は大学入試センターの共通IDで管理される。

 しかし、英検の試験日は実施時期が「4~7月のいずれか」とされるのにとどまり、具体的な会場が2020年に公表される予定。GTECは2020年6、7,10、11月に各1回実施される方針が明らかにされたが、場所はまだ公表されていない。

 スタートまで半年余りしかない現段階で全容が明らかにされていない現状に対し、高校や受験生側から強い不安の声が出ており、全国高等学校長協会は実施延期を求める要望書を文科相宛てに提出したほか、導入反対を求める集会も相次いで開かれている。

参考:【日本英語検定協会】「英検2020 1 day S-CBT」の予約申込後、1週間返金申込期間を設けることにつきまして

大学ジャーナルオンライン編集部

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