東京大学の五神真総長は新型コロナウイルス感染症対策で学生向けのメッセージを発表した。授業の全面オンライン化を実施するとした内容で、インターネット接続環境の整備などで大学側が全面的に支援するとしている。
東京大学によると、3月に発表したメッセージで4月からの新学期授業は学事歴通りに行い、対面授業を最小限にとどめるとしていたが、春休み期間中に海外渡航した教員や学生が相当数に達することが明らかになったとして、4月以降に開講する授業を全面的にオンライン化するとした。
この措置はあくまで学生らの健康を守る緊急措置だが、長期化が避けられないとしてインターネット接続環境の整備などで大学として必要な支援を進める考えを表明した。しかし、社会全体でテレワークが推進されていることから、ネットワークの混雑による通信環境の悪化などが想定されるとし、さまざまな工夫を試行しながら対応する方針を示している。
さらに、接続環境の差により、学生間に不公平が生じないよう事後的な対応を含めて十分な対策を講じる考えを持っていることも明らかにした。