埼玉工業大学発のベンチャー企業「フィールドオート」は、損保ジャパン日本興亜が9月に東京都内で実施した自動運転対応車両の公道走行実証実験に参加した。レベル3の公道自動走行と複数の自動運転車両の遠隔監視を実施、新たな知見と経験を得た。
埼玉工業大学によると、レベル3の公道自動走行は東京都新宿区西新宿から中野区中野坂上まで約1.5キロの青梅街道で実施された。自動運転レベル3はアクセルやブレーキ、ハンドル操作を自動運転システムが行い、緊急時にシステムの要請でドライバーが対応する。
フィールドオートは前方車両や駐車場ゲートなど障害物との距離などを速度や道路勾配、カーブの曲率に応じて調整する機能を向上させ、4台の自動運転車両の1台として隊列走行に参加した。
さらに、中野坂上からの遠隔操作により西新宿の地下駐車場で自動運転実験をしたほか、全国で初めてとなる複数の自動運転車両を同時に遠隔監視する実証実験にも参加した。
フィールドオートは6月、自動運転ベンチャーのティアフォーが出資して設立された埼玉工業大学発のベンチャー企業。今後、今回の実証実験や埼玉工業大学で実施された実験で得た経験とノウハウを生かし、ティアフォーの自動運転ソフトウェア開発をサポートする。
埼玉工業大学は2017年から内閣府総合科学技術イノベーション会議が実施する自動運転の大規模実証実験に参加し、お台場周辺で公道実験を進めるとともに、大学がある埼玉県深谷市でも実験に入っている。