東北大学とお茶の水女子大学が包括連携協定を結んだ。日本の女性科学者の草分けとされる黒田チカ博士(1884-1968年)がお茶の水女子大学の前身である女子高等師範学校を卒業し、1913年に女性初の帝大生として東北大学の前身に当たる東北帝国大学へ進んだのが縁で、ダイバーシティの推進や理系分野の研究力強化に力を合わせる。

 東北大学によると、締結式は東京都千代田区丸の内の東北大学東京分室で開かれ、東北大学の大野英男総長とお茶の水女子大学の室伏きみ子学長が協定書に調印した。

 連携内容はお茶の水女子大学の工学と情報科学分野の研究を深化させるとともに、東北大学で組織的にダイバーシティを推進するもので、東北大学から工学と情報科学分野の教員がお茶の水女子大学の理学部、生活科学部に派遣されるとともに、お茶の水女子大学の教員が東北大学へ派遣され、女性教員割合が約14%にとどまる東北大学のジェンダーバランス改善に貢献する。

 黒田博士は佐賀県出身。女子高等師範学校から東北帝国大学へ進み、天然色素の研究に従事、日本で2人目の女性理学博士となった。その後、女子高等師範学校が改称した東京女子高等師範学校、お茶の水女子大学で教鞭をふるい、女性科学者の草分けとされている。

 黒田博士の足跡は自然科学研究を志す女性のシンボルとして継承され、お茶の水女子大学と東北大学大学院理学研究科に「黒田チカ賞」が設けられている。

参考:【東北大学】日本最初の女性帝国大学生・黒田チカ博士が結ぶ縁と未来 ~東北大学とお茶の水女子大学との連携協定締結式の開催~(PDF)

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