京都女子大学は、京都刑務所と包括連携協定を締結。2者は今後、相互の人的、知的資源の交流・活用を図ることで、学生に実践的な学習の機会を提供するとともに、地域社会への貢献を目指していく。

 今回の協定締結は、社会に必要とされる人材の育成や矯正行政の発展に貢献していくと同時に、受刑者が社会との接点をもつことで、社会復帰に向けたモチベーションや自己肯定感の向上に結びつけていくことを目的としている。

 具体的な取り組みとして、発達教育学部のガハプカ奈美教授が2016年6月に開催した刑務官を対象とした講習「自己をコントロールするための呼吸法」を継続的に開催。日々緊張感をもって行われている刑務業務の中で活用できる「心や身体を整えるための呼吸法」を伝えていく。

 また、2017年度地域連携科目の「教養科目=京都を学ぶ(社会)」のリレー講義において、「負の回転ドアを考える(仮称)」をテーマにした刑務官による講義を実施。刑務所内の作業所で作られる木工作品に関して、矢野真教授のゼミ生が「こどものおもちゃのデザイン」の提案を行う計画も進んでいる。2016年10月22、23の両日には京都刑務所で開催される矯正展に、ゼミ生が参加して工作に関するワークショップを開催する予定。

京都女子大学

らしさを つよさに 未来をひらく

2020年に創基100周年を迎えた京都女子大学は、6学部を擁する女子総合大学。教育の特徴のひとつ、仏教の教えに基づく「心の教育」では、現代社会が見失いがちな心の問題に眼を向け、すべての命を等しく大切にする豊かな心を育んでいます。また、少人数教育を重視し、どの学[…]

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