日本女子大学では、女子高校生に理学の世界への扉を開く「理学部サマースクール」を2026年8月5日から3日間にわたって開催した。22年目を迎える本イベントは、2004年の開始以来、累計1,300名以上の高校生が参加している。今回は「今より深く、サイエンスに触れる夏」をテーマに、知的好奇心を刺激する6つの講座を実施した。
今回実施したのは身近なスキンケアや日焼け対策を本格的な「皮膚科学」の視点から解き明かす化学生命科学科の講座「皮膚と紫外線」や、身近なスマートフォンの仕組みから最先端の情報科学までを解き明かす数物情報科学科の講座「スマートフォンの使いやすさを支えるユーザインタフェースの秘密」、「高性能顕微鏡を使って細胞の中を探検しよう」「データから情報を取り出そう」「教科書の『モヤモヤ』を解消する力学のユニバーサルデザイン」「色覚の仕組みと多様性」。
化学生命科学科の永田典子教授による講座「高性能顕微鏡を使って細胞の中を探検しよう」では、1人1台の高性能顕微鏡を使い、ミクロの世界を探究した。「蛍光顕微鏡法」の観察では、ノーベル賞でも話題になったオワンクラゲの蛍光タンパク質(GFP)の遺伝子導入技術を使い、植物の根の中で緑色に光るミトコンドリアを追跡。ミトコンドリアを潰さないようにカバーガラスをかぶせ、顕微鏡にセットし微調整をすると、暗闇の中に流れるように動く緑の光の粒が浮かび上がった。参加者からは「ミトコンドリアって、こんなに元気に動いているんだ!」「なんだか、かわいい!」と声が上がった。
専門的な内容に最初は緊張していた様子の高校生たちも、教員や学生スタッフの丁寧で優しいサポートですぐに打ち解けていき、講座終了後も、先生や先輩たちに質問をする高校生たちの列がなかなか途切れなかった。
⽇本⼥⼦⼤学では、私立女子大学唯一の「理学部」を発展させた「理工学部(仮称)」を2029年4月に設置構想中。「数学・物理学専攻(仮称)」「情報理工学専攻(仮称)」「化学生命専攻(仮称)」、さらに医療・健康分野に対する社会的要請の高まりを背景に「医薬工学専攻(仮称)」の4専攻の新設を構想している。4専攻へ広がった領域が発展することで、数学、物理学、情報、化学、生物学等の自然科学の学びを深化させるとともに、既存の知識と未知の学問領域への挑戦を通じて、現代文明が抱える問題に対処することのできる人材の養成を目指していく。
参考:【日本女子大学】今より深く、サイエンスに触れる夏!「理学部サマースクール2026」で体験した、知的好奇心が刺激される3日間
